ヨーロッパ歩き始め・91夏Le premier voyage en Europe

8.カルカッソンヌ(Carcassonne)、ヨーロッパ最大の城塞を持つ街

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カルカッソンヌの城壁
夜カレーを出た列車は、翌朝目覚めの頃には1週間ほどいたイギリスとはまた違った田園風景の中を走っていた。8時半頃、現在ではフランスの航空機産業の中心都市であるトゥールーズに列車は到着。でも、この街は見ることなく先へ。マルセイユ方面へ行く列車に乗りかえる。中世の大きな城壁の残る街、ランドック地方のカルカッソンヌへは50分弱ほどだった。

駅を降りると小さな噴水とちょっとした広場みたいになっている静かな駅前。城壁の中にあるある旧市街まではちょっとばかり距離があるので新市街の中で取り敢えず宿を探し、ここまでフランスのお金をまるで持たずに来てしまったので銀行をとにかく探すことから始まった。

城壁に囲まれた旧市街は新市街から来ると川を渡るあたりでその全貌が眺められる。その姿はまさに中世の要塞という感じで一人で見ているとぞくぞくするような厳かさがある。でも、城壁の塔についてた丸い屋根はちょっとかわいらしいけれど。


CITE 壁の中に入るとやっぱり観光客むけのお店が多い。とは言っても古い石づくりの家々、教会、これだけでもイギリスから来ると雰囲気がずいぶん違う。まあ、それは新市街の中でも感じたけれど、赤茶けた煉瓦色の屋根と石でできた建築物が基本だからどこかしら乾いた印象を受ける。外から見た城壁とは違って中に入ってしまうとそれほど面白く感じない。むしろ、初めて訪れたフランスで、生き生きした生活の場である新市街の方が面白かった。おいしいパンの匂いはしてくるし。でも夜行列車使用の翌日で疲れていたこともあったのか、夕方雷を伴う激しい雨が降るにおよんで早めに宿に戻ったのだった。
二重の城壁の間は犬の散歩道


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