「プラハの秋」音楽祭ではなかったけれど、芸術家の家にモラヴィア・フィルという、あまり聞いたことのない地方オケのコンサートに行ったのがプラハのコンサート通いの始めだった。モラヴィア・フィルは、その名の通りモラヴィア地方のオモロウツに本拠を置くオーケストラだ。多少のミスはあったけれど、十分楽しめるいい演奏会だった。特にドヴォジャークの8番の3楽章など、あ〜、これってやっぱりチェコのオーケストラじゃないとできないノリかも、と勝手に思うような素敵な演奏で満足、満足。でも一番良かった..
と思ったのは2曲目のブラームスのダブルコンチェルト。(「バイオリンとチェロのための二重協奏曲 op.102」。久しぶりに聴いたけど、私この曲好きだなあ。)
バイオリンは石川静さん、そう日本の演奏家も思いがけないところで頑張ってるよねえ。チェリストの名前は忘れてしまったけれど(プログラム見れば分かるけど)、とってもいい意味で力演で、この曲の良さを再確認。帰国してCD買ってしまった。
さて、「芸術家の家」でコンサートを聴いてもう一つ何が素晴らしいかといえば、コンサートが終わって外に出ると、川向こうに青白く浮かび上がるプラハ城のライトアップが見られることだろうな。とにかく、これだけ見てもプラハに来て良かったと思えるくらいだもの。そして、コンサートの余韻を壊さない。日本でコンサートに行くと、確かに最近は素晴らしいホールも増えて、いい演奏だったと思える日も少なくないのだけど、一歩外へ出るといきなり現実に連れ戻されるというか、がっかりな光景に出くわすことが多いから。(あ、あと1時間以上かけて家に帰らないといけないし...
) 日本にいる限り、そういう贅沢な望みは無理だよね。
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