バルトへの旅Visting Baltic Countries



7.カウナスへ

ticket to Vilnus
リガからヴィリニュスへの切符
ガに戻ると、フィルハモニヤス広場わきの地下にあるリヴォニアというビアレストランで食事を済ませ(けっこうおいしかった。ここの料理とビールは。)、夜のリガの一番にぎやかなあたりをぶらぶらして再びリガ駅へ。夜行列車の出発時刻は11時15分。コンパートメントに入ると4人一部屋ではあるが相客は一人だけだった。夜行列車は外の景色が全然見られないのが残念だけど短い期間に旅行をしようとすると仕方がない。列車は定刻に発車するとしばらくすると、検札ついでに毛布とシーツを借りるのだが、それがリトアニア・リタス (Lt)で請求されるんだな。もちろんそんなの持ってる訳がないので、ドルで支払うことになる。西欧の寝台列車のようにその車両の車掌がパスポートと入国書類をあらかじめ集めて出入国手続きを眠っているあいだにやってくれるということは残念ながらないので出国時と入国時それぞれの国境駅で2度パスポートコントロールやら税関の手続きを受けなくてはならない。そういう意味ではあまりよく眠れないよなあ。国境越えるのは真夜中だし。まあ、入出国についてはただ国境の職員が(軍人さんだけど)パスポートをチェックするだけで特に問題はない。翌朝7時には無事、リトアニアのヴィリニュスに到着した。

riga to vilnius
リガ、ヴィリニュス、カウナス
早朝ヴィリニュスに着いてしまうので、さらにリトアニア第二の都市、カウナスまで行ってしまうことにした。とにかく、まず駅の脇にある銀行でリトアニア・リタスの両替を済ませ(1ドル=4Ltくらい)駅の目の前にあるバスターミナルでカウナス行きのバスのチケットを買う。バスといっても、待っていたらライトバンみたいな車が入ってきてなんとなく戸惑ってしまう。運転手に思わず確認して乗り込む。1時間に1台くらいこういうのが走っているみたい。乗った車はなんだかガソリン臭かったけれど1時間半くらい穏やかな景色を眺めながら高速道路を行くとカウナスに着く。




8.長い一本の通り

ウナスは 15世紀半ばにハンザ同盟の代表部が設けられ商業都市として発展した他、2つの大戦間、ヴィリニュスがポーランドに占領されていた間首都が置かれていた街である。そしてかつて日本の領事館がこの地に置かれ、当時の副領事、杉原氏が多くのユダヤ人たちにヴィザを発給して彼らの命を救ったことも「シンドラーのリスト」とあわせようやく近年になってクローズアップされたりした。一応行ってみたよ、昔の領事館にも。今は一般の民家みたいだけど杉原氏のことを記したプレートがかかっていた。

Laisves al.
新市街、昼下がりのライスヴェス通り
カウナスの市街の中心はひたすら長く伸びる一本の通り。新市街の聖ミカエル教会からは旧市街にむけてひたすらライスヴェス通りを歩く。昼間はにぎやかな並木道である。旧市街近くでヴィリニャウス通りと名前を変え石畳の通りはロトゥシェス広場に続く。両側にはきれいな建物が続く。街全体は確かに明るくきれいで落ち着いた感じ。昼間は人通りが多くてにぎやかなんだけどお店の種類がなんとなく限られた感じでちょっと寂しい気がする。それでも、ライスヴェス通りでは新しくお金持ちが入りそうな洋服店が開店したり、オーストリア航空の就航記念セレモニーをやっていたり、道を行く人達の見る目もやっぱり西欧を向いてるのかなあ、という気がする。

なんとなく物足りない気分がしていることの一つに、ヨーロッパへくれば必ず一日中美術館へ入り浸っていることがあるのに今回はそういうこともないということがあるかもしれない。カウナスではひとつチュルリョーニス美術館に行ってみた。リトアニアが誇る画家でもあり作曲家でもあるという。確かにかなり広いリスニングルームがあって彼の作曲した交響曲がかかっていた。絵の方はまあ幻想的というか見た目には受け入れやすいものだった。

Vilniaus
旧市街のヴィリニャウス通り。
カウナスはネリス川とネムナス川の合流地点にできた街。そういう意味で言うとすぐドイツとオーストリアの国境のパッサウを思い出すけどやっぱり雰囲気はちょっと違うなあ。まあ、パッサウの方が観光客ははるかに多いけど。




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