山と森と川と . . . ドイツ・オーストリア・ハンガリー紀行
----- 1992年、二度目のヨーロッパ歩き


教会そばからグロースグロックナーを望む

ハイリゲンブルート、オーストリア最高峰を望む山あいの村
翌朝、リエンツの駅前から出るバスに乗る。徐々に山の中に入っていくけれど、窓から見える景色は前の年、スイスのアルプスで感じたのと同じくらい感動した。素敵なバス・トリップだった。

ハイリゲンブルートはオーストリア最高峰であるグロースグロックナーを南側から望む村だ。標高は1,301m。山岳リゾートであると同時に、素朴な雰囲気も残された村。何よりも、教会の尖塔と白く輝くグロースグロックナーとがある光景は忘れられないものの一つだ。天気も良くて気分も最高。でもけっこう寒かったかな。

村自体は特に何があるというわけでもない。ぼーっと、山々の緑を眺めているだけで十分だ。ぶらぶらと歩いていたら、葬列に出くわす。教会の鐘が鳴り、ブラスバンドが(クラリネットが入っていたのでブラスバンドとは言わないけど)、葬送行進曲(?)を吹奏し、喪服(あれも民族衣装なのかなぁ)を着た人たちがかなり長い列を作っていたけれど、さすがに写真は撮らなかったわ。それとは別に、後で教会の墓地に行ってみたけれど、きれいな花がたくさん植えられていて、グロースグロックナーから連なる山々に抱かれるようにしてあるのを見ながら、なんとなく、その墓地とは思えない明るい雰囲気に、いいなぁなどと思ってみたり。

本当はその日に行きたい展望台があったのだけど、たまたまそのとき村から出ているリフトが工事中だったので行けなかった。残念。


ハイリゲンブルートの村とグロースグロックナー