山と森と川と . . . ドイツ・オーストリア・ハンガリー紀行
----- 1992年、二度目のヨーロッパ歩き


トラヴェミュンデの海岸


リューベック・トラヴェミュンデ、バルト海からの潮風
リューベックからローカル線に乗って北へ20分で、海岸へ達する。保養地であるトラヴェミュンデ。2度目のヨーロッパで、前回見た英仏海峡、そしてマルセイユ、そしてコートダジュールの地中海、に続いて目にした海はバルト海だ。8月の終わりだが、さすがに海で泳いでいる人の姿はなく、海を渡って北から吹いてくる風はかなり強く、冷たかった。そして海も空も、心なしか青い色が濃く見えた。でも、潮の香りが気分を落ち着かせてくれる。

沖合には、北欧の国々とを結ぶフェリーや客船、そして貨物船が時折姿を見せる。日光浴用なのか、籠のような覆いがついた椅子が白砂の上にたくさん置き去りにされている海岸はなんとなく不思議な光景だ。それにしても、海へ来ると、ついぼーっと水平線のあたりを眺めながら、時を過ごしてしまう。泳ぐのも嫌いじゃないけれど、やっぱりそういう時間を過ごすためには、人の少ないちょっとシーズンをはずれた時期の海の方がいい。

結局、今回の旅で見た唯一のヨーロッパの海がここだった。





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