ヨーロッパ歩き始め・91夏Le premier voyage en Europe

20.ブリエンツ〜マイリンゲン〜グリンデルヴァルト
アルプス裏道(?)散歩

アーレ・シュルフト
アーレ・シュルフト
週間は好天が続いて、特にアルプスを訪れる者としてはラッキーだったがそろそろそんな天気も終わりのようだった。主要な展望台に全て行くのを待っていたかのようなこの日の曇り空だったけれど(今日、ヨッホヘ行ったらどう考えても雲の中だ)、アルプスの山の神様がいるのなら昨日までの素晴らしい天気に感謝しないとと思わせるくらいだった。

さて、まずインターラーケンまで行きブリエンツ湖の蒸気船にのってブリエンツまで。緑色の湖面を静かに進む。でも、まあやっぱり今日も天気が良ければ遠くの山々も見えて美しかったのだろうなあ。ブリエンツからマイリンゲン(Meiringen)まで列車に乗って15分ほど。鉄道車輌の基地みたいなのもあるが、シャーロックホームズの像も出迎えてくれる静かな町だ。

ベルンの街を穏やかに弧を描いて流れるアーレ川の最上流(まあ、ベルンへ行くのはこの後2年を待たないといけないのだけど)にあたるマイリンゲンの奥で川は巨大な岩の壁を貫き奔流となっている。自然の造形といえば言葉では簡単だけどほとんど岩壁と岩壁がくっつきあうような幅数メートルの谷底をすさまじい勢いで水が流れる様を見るのは迫力がある。アーレ・シュルフト(Aareschlucht)。歩いて30分くらいのシュルフト見学コースは有料だったけど、まあこんな狭いところに橋をかけたり通路をつくったりしてるのだから仕方ないよね。

アーレシュルフトを出ると山の方へ再び歩く。遠くからでも滝の姿は見えるがしばらく歩いてたどりつく山の麓の乗り場から数分(?)ケーブルカーに乗ると目の前にライヒェンバッハの滝を見ることができる。ホームズとモリアーティが格闘して落下した... ということになっているその滝は、この時期ちょっとばかり水量が少な目だった。

ライヒェンバッハの滝の脇の道をちょっと登ると車道に出る。バス停があるので20分ほど待ってグリンデルヴァルト方面へ行く(実際にはその途中のシュヴァルツアルプ)ポストバスに乗りこむ。途中の景色もたいへん素敵なもので、たくさんの牛のつけたカウベルが鳴り響いて不思議な気分になれるシュヴァルツアルプでは雲が一瞬晴れてヴェッターホルンもよく見えた。曲がりくねった山中の車道を行くバスはカーブの前で必ず特徴的な調子のクラクションを鳴らして面白い。シュヴァルツアルプで村営バスに乗り換えグリンデルヴァルトへ。町中に入ってくると、ひとめで観光客とわかる人波であふれていた。少なくとも私が泊まっていたラウターブルンネンよりは、はるかにリゾート地という感じで、やっぱりこちらを選ばなくて良かったかななどと思っていた。

ベルナーオーバーラント近辺


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