ヨーロッパ歩き始め・91夏Le premier voyage en Europe

19.ユングフラウヨッホ(Jungfraujoch)、ツアー客あふれる白銀の峰

クライネシャイデックより
クライネシャイデックからのアイガー、メンヒ、ユングフラウの眺め
朝も天気が良い。7時半頃起きて朝食。駅前とはいえ、ホテルを出てあわてて切符を買って列車に飛び乗った。とはいっても昨日までとは何となく雰囲気が違う。荷物車には山に似合わないスーツケースが山積みの上、車輌の窓に貼り紙がしてあるのでなんだと思ったらパッケージツアー主催の日本の旅行会社の名前が書いてある。ふーん、ほとんど貸し切りなんだ。ということで私のような普通な(?)旅行者は端に追いやられる形になる。クライネシャイデックまではまだいい。そこから上への列車は軒並みそんなツアー客のおかげで席もないありさまだった。たまたま一緒だった新婚さんはツアーじゃなくて来ていたのだが、同じ日本人だというのに、というか同じ日本人だからか一緒に苦笑いしてしまった。居心地悪かったねえ。同じように座れなくて列車のデッキで立っていたヨーロッパ人の観光客にはお前たちはあの団体とは違うのか?それにしてもひどいもんだ、なんて言われて話をしたけど。やっぱり、このような場所に来て日本をそのまま持ち込んでいるような人たちには閉口する。それはひとえに団体で来ているから、というのが大きな理由だとは思うのだけど、たとえばこんな大自然の中ではやっぱり異質で似合わないよなあ。久しぶりに周りに聞こえるのが日本語ばかりだったけれど、懐かしさはなく妙に恥ずかしいばかりだった。

ユングフラウヨッホの駅は岩盤の下。3,500M弱の標高でやっぱりかなりひんやりした感じがする。とにかく展望台に出るとすぐ目の前にピークが見えるので、一瞬どれがユングフラウの山頂なのか分からなくなる。まわりの人たちにどれ?って聞いてみたら、やっぱり分かってない人が多かった。

長く続く万年雪とアレッチ氷河がすぐ見られる。白銀の世界。日の光を反射した雪面がとってもまぶしかった。

あまりの人口密度の多さにけっこうあっさりとクライネシャイデックまで戻ってくる。駅の裏手の丘にちょっと登ってカウベルをつけた牛たちと、アイガー、メンヒ、ユングフラウの3峰を間近に見られる光景はなんだかんだ言ってもヨーロッパのベストビューの一つにあげていい。季節が早ければ高山植物の花が見られるのだろうけれど、9月始めの安定した晴天のもと気持ちのいい空気をたくさん吸えた。

行きに出会った新婚さんとは、帰りのクライネシャイデックで別れた。日本人の団体客の多さにお互いあまりに居心地が悪かったこともあってか、かえっていろいろ話をしたけれど。とにかくお幸せに。

クライネシャイデックからは列車に乗らずまたしばらくハイキングをして降りてくる。気持ち良い汗をかいた日の夜の食事はとても美味しい。お酒もね。

ベルナーオーバーラント近辺


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