山と森と川と . . .ドイツ・オーストリア・ハンガリー紀行
----- 1992年、二度目のヨーロッパ歩き


ドイツ・オーストリア・ハンガリー


初めてのヨーロッパ旅行に味をしめた1年後の夏、私は半ば当然のようにエアチケットを手配し、そして再びヨーロッパの地に降り立った。一年前、パリから帰路にたった私は飛行機の窓からドイツの深い緑の森を眺め、次に来るのは絶対ここだと思ったものである。飛行機が降下し始めたのはまだ午前6時前、夏時間で遅い日の出前、再度飛行機の窓から見えた光景は、ぽつぽつと見える地上の灯りだけだった。

今回の旅行はドイツ語圏のドイツ、オーストリアとハンガリーのブダペスト。旅行前の準備はハンガリーのヴィザを取得することくらいだ。期間は前回よりもさらに余裕を持ち5週間。再び、そんな長い期間旅行ができることなど当分の間ないだろうが、一度出かけてしまえば短いもの。いろんな土地を欲張りに見て回る学生らしい旅行だった。そんな時間が持てたらなあ、という欲求は毎年持つけれど、当然できないからこそ、このときの旅行は思い出深い。

どうして、ドイツ、オーストリアにハンガリーなのかといえば、ちょうど宮本輝の『ドナウの旅人』を読んだところで、さすがに黒海の畔までは無理でもブダペストくらいまではドナウの流れを見てみたい、という気分になったからだ。だから、パッケージツアーではなかなかコースに入らないレーゲンスブルクにパッサウにはもちろん行ったし、オーストリアのドナウも満喫したし、当然夜景の美しいブダペストのドナウも見てきたわけだ。ただし、それだけじゃなくて山にも行ったりとか、北ドイツ(ガイドには「エリカ街道」って書いてあるね。)結局ちょっと欲張りなコース取りだったかもしれない。



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